年齢を重ねるにつれ、増えてくるシミとしわ。「このしわ(またはシミ)さえなくなれば、年齢を気にせず済むのに∙∙∙」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、シミとしわ、どちらの方が客観的に老けて見られているのでしょうか? 今泉スキンクリニックの今泉 明子 先生にお話をうかがいました。
監修・取材協力:今泉 明子 先生(医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長)
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年齢を重ねるにつれ、増えてくるシミとしわ。「このしわ(またはシミ)さえなくなれば、年齢を気にせず済むのに∙∙∙」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、シミとしわ、どちらの方が客観的に老けて見られているのでしょうか? 今泉スキンクリニックの今泉 明子 先生にお話をうかがいました。
監修・取材協力:今泉 明子 先生(医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長)
目次
いずれの場合も、もっとも気になるポイントとして挙げられたのは「たるみ」です。
しかし、2位以降は、自分の顔で気になるポイントが「シミ」、友人の顔で気になるポイントが「しわ」と異なる結果になりました。
意外と他人の顔のしわに目がいってしまう方が多く、自分が気にしている肌悩みと、他人から見られているポイントは異なることがわかります。
さらなる調査で、シミとしわでは見た目年齢に大きな差がでることが明らかになりました。
下の写真を見てみましょう。
調査によると、シミとしわのある顔に比べ、シミがない顔は「1歳」若く見える一方で、しわがない顔は「10歳」も若返って見えるとされています。1)
つまり、シミよりもしわのほうが老けた印象を与える可能性が高いといえるでしょう。
見た目年齢に差がでる要因を今泉先生にうかがったところ、シミの色ムラとしわによって生じる影の大きさ(面積)の違いが挙げられるそうです。
しわは刻まれた線や溝に沿って影ができ、しわ周辺まで暗く見えてしまいます。
そのため、遠くから見るとピンポイントで色ムラができるシミよりも、広範囲に影ができるしわの方が老けたように見えやすいそうです。
自分が思っている以上に、相手に老けた印象を与えてしまう「しわ 」。
しかし、ひと口にしわといっても、さまざまな種類があり原因も異なります。
まずは代表的なしわの種類と原因、適した改善方法を知ることがエイジレスな見た目を目指す近道です。
※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません
「ちりめんじわ」とも呼ばれる小じわは、肌表面の水分が失われることによる乾燥が原因です。
顔の組織は骨・筋肉・皮下脂肪(皮下組織)・真皮(皮膚)・表皮(皮膚)の5つの層で構成されており、小じわはもっとも外側にある表皮の変化によって生じます。
小じわは、しわのなかでも比較的初期の状態で「乾燥による小じわを目立たなくする」と記載のある化粧品で改善が期待されます。
美容医療では、外用治療(トレチノイン やケミカルピーリング)がおすすめです。
肌のターンオーバーを正常に戻すことで、小じわを目立たなくさせます。
大じわは、表皮より深い層にある真皮の変化によって現れるしわです。
加齢や紫外線などで真皮がダメージを受け、コラーゲンやエラスチンなどの弾力繊維が皮膚の重力を支えきれなくなることで発生します。
小じわと比べ、大じわは真皮層の変化で生じるので、表皮までのアプローチとなる化粧品では改善が困難です。
そのため、美容医療での治療をおすすめします。
代表的な治療はヒアルロン酸注入治療です。
うるおいや皮膚の弾力性を保つヒアルロン酸を注入することでしわ改善効が期待できます。
そのほか、コラーゲンやエラスチンの生成を促すレーザーの照射治療や、超音波の熱エネルギーを利用した高周波・超音波の照射治療もあります。
表情じわは、笑う・怒るなど表情を表す際にできるしわです。
顔には30種類以上の表情筋と呼ばれる筋肉があり、この筋肉が収縮したり、ゆるんだりすることで、さまざまな表情を生み出します。
眉を寄せた際にできる眉間のしわや、笑ったときにできる目尻のしわなどが代表的な表情じわの一種です。
通常、表情筋がゆるめば表情じわはなくなります。
しかし、加齢などの影響で肌の弾力が失われると、表情じわが慢性化し、刻みじわとなってしまいます。
筋肉の動きで生じる表情じわは化粧品での改善が見込めないため、美容医療での治療を検討しましょう。
もっともポピュラーな治療法はボツリヌス治療 です。
筋肉をゆるめる作用のあるボツリヌストキシンという成分を注入し、表情筋の緊張をほぐすことで、しわ改善が期待できます。
アメリカでは年間440万人以上が利用している治療です2)。
目の筋肉とつながっているおでこの表情筋は、表情の変化によってよく動く筋肉です。
しわが生じやすく、深い刻みじわとなる可能性が高いため、注意しましょう。
眉間の縦じわは、悩む方が多い表情じわのひとつです。
文字やパソコン・スマホなどの画面を見るときに、目を細めるクセがある人は表情じわが刻まれやすい傾向にあります。
老けて見られるだけでなく、不機嫌な印象を与えてしまうので注意しましょう。
目尻の笑いじわは、笑ったときなどによく現れます。
もともと目のまわりは皮膚が薄いため、ほかの部位よりしわが残りやすい傾向にあります。
老けの原因となりやすいしわです。
■あごの梅干しじわ
あごの梅干しじわは、口を閉じたときに現れるしわです。
下あごの先など、部分的にしわができる人もいます。
食いしばりのクセがある人のほか、歯並びや骨格などの影響で口が閉じにくい人にも現れやすいしわです。
たるみじわは、骨や皮下脂肪などが加齢とともに変化することで生じます。
多くの方が悩んでいるほうれい線もたるみじわの一種です。
骨や皮下脂肪は年齢を重ねるごとに減少してしまうため、肌組織全体が支えきれなくなり、重力に耐えきれない部分にたるみが生じます。
たるんだ部分の溝に影ができ、深いしわのように見えてしまうのです。
改善を目指すには、原因にアプローチする必要があります。
ヒアルロン酸注入治療のほか、高密度焦点式超音波(HIFU)やラジオ波を用いた高周波・超音波の照射治療も人気の高い治療法です。
特殊な糸を使ってたるみを引き上げる糸による治療(スレッドリフト)も近年増えています。
ほうれい線は、鼻の横から上唇にかけて現れる「ハ」の字のラインのしわです。
医学用語では「鼻唇溝(びしんこう)」といいます。
肌内部の衰え以外にも、骨格や歯並び、顔の筋肉の付き方が影響している場合もあります。
ゴルゴラインは、目頭の下から頬の中央に向かって斜めに伸びる、ライン状のたるみじわです。
骨格などの影響で生じやすい人もいます。
たとえば上あごの骨が小さい方だと、20~30代でゴルゴラインが目立つことがあるほか、皮下脂肪が少ない方も生じやすいでしょう。
マリオネットラインは、口の横から下に伸びるラインです。
ゴルゴラインと異なり、皮下脂肪が多い方に現れやすい傾向があります。
しわと合わせて、シミも対策し、若々しい印象を目指しましょう。
シミも実はさまざまな種類があるため、原因に合わせてアプローチしていくことが大事です。
シミの種類や原因、改善方法について解説します。
※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません
老人性色素斑は、悩む方がもっとも多いシミの代表格です。
紫外線ダメージの蓄積が原因で現れます。
太陽が当たりやすい頬や手の甲などによく見られ、年齢を重ねるごとに濃くなるのが特徴です。
残念ながら一度できてしまったシミは、美白化粧品などで改善することはできません。
美白化粧品の美白とは、あくまで「メラニンの生成を抑えてシミやそばかすを防ぐこと」です。
シミの原因となるメラニンの生成を抑制し、シミを未然に防ぐ効能であると理解しましょう。
美容医療においてはレーザーをはじめとする熱刺激系治療と、トレチノイン・ハイドロキノン を使った外用治療が2大治療として挙げられます。
特に老人性色素斑は、レーザーによる熱刺激系治療を行うのが一般的です。
外用治療では、ビタミンAの一種であるトレチノインと、高い美白作用が期待できるハイドロキノンを肌に塗布し、シミを薄くしていきます。
自宅でもできる治療です。
ビタミンCやビタミンEなどの内服薬を取り入れることで、体の内側からシミを改善していく内服治療を併用することもあります。
ニキビができた部分や、虫に刺された部分がシミとして残ってしまったものを、炎症後色素沈着といいます。
炎症後色素沈着は熱刺激系治療や外用治療のほか、内服治療が選択されることもあります。
その際は、ビタミン剤やトラネキサム酸などが用いられます。
肝斑はこめかみや両頬、口のまわりにできるシミで、30~50代の女性に多く見られます。
老人性色素斑と違って色が淡く、左右対称に現れるのが特徴です。
基本的に紫外線が原因で現れることが多く、ほかにも、 肌の摩擦や女性ホルモンの乱れ、ストレスなどで悪化する場合があります。
また、季節によって濃くなったり薄くなったりすることもあるでしょう。
美容医療では、外用治療や内服治療などの治療が有効とされています。
熱刺激系治療も行われますが、刺激によって肝斑が悪化する場合があるため、医師に相談しましょう。
そばかすは鼻や頬、まぶたの近くにできる小さな斑点状のシミです。
医学用語では雀卵斑(じゃくらんはん)と呼ばれます。
原因は遺伝によるものがほとんどです。
そばかすには個人差があり、30代以降は薄くなる人もいれば、短期間で強い紫外線の刺激を受けて急に悪化する人もいます。
そばかすは老人性色素斑と同じく、レーザーをはじめとする熱刺激系治療で治療するのが一般的です。
参考文献
1.Fink B, Matts PJ. JEADV 2008; 22: 493-498.
2.AMERICAN SOCIETY OF PLASTIC SURGEONS(米国形成外科学会/ASPS):PLASTIC SURGERY STATISTICS REPORT 2020
聖マリアンナ医科大学卒業後、同大学院 にてアトピー性皮膚炎に対する抗アレルギー薬の効果について研究し、博士号取得。その後、日本赤十字医療センター 皮膚科にて勤務。2003年、最先端の美容医療を学ぶため渡米。再生医療の研究で有名なニューヨーク ワイル・コーネル医科大学(皮膚科)にてDr.Granstein教授に師事し、米国大手化粧品メーカーとの共同研究に携わる。2007年、米国から帰国後、東京ミッドタウン皮膚科形成外科クリニックNoage(ノアージュ)の院長に就任。『ヒアルロン酸注射』『ボツリヌス注射』などの注入治療をはじめ、レーザー治療、育毛治療などさまざまな治療における幅広い対応力から、政財界・芸能界の多くの著名人からの信頼を集める。
医療法人青泉会 今泉スキンクリニック
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