「小顔になりたい」という願い。多くの女性があこがれる一方、「どうせ骨格が大きいから」と諦めてはいませんか?

実は、顔が小さく見えるかどうかは、物理的な大きさ以上に「全体のバランス」「立体感」「輪郭のシャープさ」が鍵を握っています。

今回は、“小顔のスペシャリスト”として日々治療に臨まれているエルムクリニックの相原 一仁 先生と、インフルエンサーで美容医療経験者の関根 りさ さんに、美容医療で叶えられる「小顔印象」のつくり方を話し合っていただきました。

監修・取材協力:
相原 一仁 先生(エルムクリニック 理事長)
関根 りさ さん(インフルエンサー)

「小顔は骨格で決まる」は思い込み?医師が語る“小顔印象”のつくり方

関根さん:私はYouTubeを始めたときから「顔が大きい」とコメントでいわれ続けてきました(笑)。そのため、小顔へのあこがれは人一倍強いです。美顔ローラーやカッサ、EMS(電気刺激を筋肉に与え引き締めを目指す美容機器)など、あらゆる美顔アイテムに課金してきました。でも、やればやるほど何が正解なのかわからなくなり、困っています。

小顔の悩みについて語る関根さん

インフルエンサー 関根 りさ さん

関根さん:また、20代は「脂肪を減らせば顔が小さくなるだろう」と思っていましたが、年齢を重ねると今度は頬の「コケ」が気になってきて……。今は再び、「小顔かどうかは結局骨格の問題」と思うようになりました(笑)。

相原先生:そのお気持ち、よくわかります。もちろん骨格は重要ですよ。ですが、美容医療で目指す「小顔」とは、骨格に関わらず、「顔が小さく見える印象を整える」ことだと私は考えています。※1

関根さん:骨格ですべてが決まるわけではないんですね。

相原先生:たとえば、あごのラインがぼんやりした、いわゆる「下膨れ」の状態だと、本当は顔が小さくても大きいような印象を与えてしまうことがあります。小顔に見えるかどうかは、実は顔のバランスが大きく関わっているんです。※1

小顔印象はバランスが重要だと解説する相原 先生

エルムクリニック 理事長 相原 一仁 先生

※1:監修医師の臨床経験に基づく

医師が解説、「小顔に見える」ための3つの条件とは?

相原 先生いわく、小顔に見えるには大きく3つの条件があるそうです。具体的に解説していただきました。

①顔全体の「ボリュームが均等」

相原先生:「小顔になりたい」と当院を受診される患者さんのなかで多いのは、こめかみが痩せて上顔面のボリュームが減っている方です。※2 成長期を過ぎると骨は日々、少しずつ小さくなっていきます。顔を支える土台である骨が小さくなると、その上に載っている脂肪が下垂します。(1) そうなると相対的に顔の下のほう(下顔面)にボリュームが集まり、顔が大きくなったような印象を与えてしまうんです。

※2:監修医師の臨床経験に基づく

若々しい顔と加齢が進んだ顔の骨と脂肪の変化

※イメージ
文献(1)を参考に作成

②すっきりとした「立体感」

相原先生:こめかみだけでなく、頬の丸みやボリュームも失われていきます。その結果、顔に凹凸がなくなり、のっぺりしてしまいます。(1),(2) 凹凸があれば、光と影のコントラストによって顔が引き締まり、小顔に見えますが、のっぺりと平坦になると影がなくなる分、顔が大きく見える原因になります。

凹凸がなくなり顔が大きく見える

関根さん:頬の丸みまで意識したことはなかったです。毎日鏡で自分の顔を見ているのですが、鏡では正面から見るだけなので、気付きにくいかもしれませんね。

③シャープな「フェイスライン」

相原先生:小顔の人の特徴ともいえる、シャープですっきりしたフェイスラインになるには、「あご」が重要です。(1) 日本人は骨格的にあごが小さい傾向があり、(3) フェイスラインがぼんやりしやすいんです。

関根さん:私は以前、あごにヒアルロン酸を注入したことがあります。そういえばそのあと、フェイスラインがすっきりして小顔になったような印象を感じました。

相原先生:あごのバランスを整えると、小顔に見えるだけではなく、Eラインが整って、横顔もキレイに見えるようになりますよ。(1)

あごのバランスを整えると、小顔に見えるだけではなく、Eラインが整って、横顔もキレイに見える

※イメージ
文献(5)を参考に作成

「小顔印象」をつくるための美容医療

生まれつきの骨格を変えるのは難しいですが、美容医療によって「バランス」「フェイスライン」「立体感」を整え、小顔に見せることは可能です。どのような治療を行うとよいのでしょうか。相原 先生にうかがいました。

※国内承認薬または機器が存在しない治療を含む可能性がありますが、それらを推奨するものではありません

ヒアルロン酸注入治療と糸リフトのイメージ

相原先生:私がメインで行っているのは、メスを使わないヒアルロン酸などの注入治療、そして糸リフトです。それぞれ以下のような特徴があります。

バランスと立体感を整える:ヒアルロン酸注入治療

あご先にヒアルロン酸を注入すると、横顔のバランスやフェイスラインが整って小顔に見えるとされています。(1)

あご先にヒアルロン酸を注入すると、横顔のバランスやフェイスラインが整って小顔に見える

※イメージ
文献(1)を参考に作成

また、年齢とともにボリュームが失われがちなこめかみにヒアルロン酸を注入することでも、顔の下側に垂れ下がっていた脂肪などが引き上げられ、すっきりした小顔な印象をつくりだせるでしょう。

フェイスラインをシャープに整える:糸リフト

脂肪が垂れ下がることによって気になるフェイスラインのもたつきを、糸リフトで引き上げると、シャープな輪郭が形成できるとされています。(4) 年齢に関わらず、口横のふくらみ(マリオネットライン)が気になる方にも有効な治療といえるでしょう。

マリオネットライン

“合わせ技”で理想に近づく、「複合治療」という考え方

相原先生:これらの治療法を組み合わせるのも有効です。たとえば、失われたボリュームをヒアルロン酸注入治療で補ったうえで、糸リフトでたるみを引き上げると、より自然で効果的なリフトアップやバランス調整が可能となります。(1),(4) 美容医療にはさまざまな治療法があります。悩みに応じた治療法を組み合わせて、それぞれの悩みの原因に多角的にアプローチすることで、一つの治療だけでは得られない、満足度の高い結果を目指せるのが複合治療のメリットです。

※監修医師の臨床経験に基づく
※併用治療の有効性・安全性、またどれくらい期間を空けるかなどは検証されておりません

関根さん:複合治療をしたい場合は、どのように相談するとよいですか?最近はSNSで美容医療に関する情報があふれていて、それを参考に「この治療をしてください」とピンポイントで伝えるのがよいのか、それともおまかせがよいのか、相談の仕方が難しいなと感じています。

複合治療について語り合う相原 先生と関根さん

相原先生:そういう場合は、「私に何が必要ですか?」と聞いてくださるのがよいと思います。興味がある治療法を伝えていただいても、もちろんOKですが、診察の結果によってはより適した治療をご提示する場合もあります。

関根さん:医師の方は何千人、何万人の顔を見ているプロなので、私たちが「これが必要」と思い込んでいるものと、本当に必要なものが違うことがありますよね。それに、医師におまかせしたほうが、やりすぎて不自然な顔になるのも防げる気がします(笑)。

相原先生:とてもよい判断をされていますね!そのように医師に任せるのは、美容医療と長期的に付き合っていくうえでも大切だと思います!

安心して美容医療を受けるために。まずはカウンセリングで、「自分の顔の可能性」を知ることから始めよう

あこがれの「小顔」を目指すうえで、美容医療は強い味方になるでしょう。

最後に、相原 先生と関根さんから、これから美容医療を受けようと考えている方に向けて、大切だと思うことを教えていただきました。

美容医療との「よい付き合い方」について話す相原 先生と関根さん

関根さん:私は「気になる医師の症例写真をたくさん見てください」とお伝えしたいです。そして、ご自身と美的感覚が合う医師を見つけてください。感覚が合っている人にお願いするのが、治療の満足度を高める一番の近道だと思います。

相原先生:そうですね。ただ、写真や動画は照明や角度で印象が大きく変わります。気になるクリニックや医師を見つけたら、ぜひカウンセリングを受けていただきたいです。実際に足を運ぶことで、雰囲気もわかりますよ。

気になる医師の症例写真をたくさん見て、自分の美的感覚と合う医師を見つけよう

関根さん:あと、美容医療を始めたあとは、「やりすぎないようにする」ことも重要だと思います。美容医療は始めると、「もっとやりたい」と思ってしまうんですよね。私は、ヒアルロン酸を注入した場合だと「前回の治療から1年は空けよう」といった自分なりのルールをつくっています。美容に追われるのではなく、仲よく付き合っていくような感覚が大切かなと思います。

相原先生:素晴らしいですね。私も医師として、美容医療の可能性とともに、「よい付き合い方」も提案していきたいです。

参考文献
(1) 古山 登隆: 解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法: メディカルレビュー社. 2020
(2) 今泉 明子: 成功する顔しない顔人生を劇的に好転させる究極の美顔術: サンライズパブリッシング. 2022
(3) Enlow, D. H., & Hans, M. G. "Essentials of Facial Growth". WB Saunders Company. 1996
(4) 杉野 宏子: 美容皮膚医学BEAUTY. 6(3): 38-47. 2023
(5) 古山 登隆: 美容皮膚医学 BEAUTY. 4(11): 6-18. 2021

エルムクリニック 理事長 相原 一仁 先生

エルムクリニック 理事長
相原 一仁 先生

2008年広島大学医学部卒業後、総合病院福島生協病院にて幅広い診療に従事し、臨床経験を積む。その後、2011年にエルムクリニックを開院し、理事長に就任。一人ひとりの魅力を最大限に引きだす、メスを使わない美容医療にこだわり、自然で美しい仕上がりを追求。とくに糸リフト・ヒアルロン酸・ボトックスを使った小顔・エイジングケア治療を得意とし、全国9院(2025年7月現在)を展開するクリニックの総指揮を執る。

エルムクリニック 広島院

住所:広島県広島市中区大手町1丁目4-14 上田ビル5階

インフルエンサー 関根 りさ さん

インフルエンサー
関根 りさ さん

ビューティー系YouTuber。2012年にYouTubeチャンネル「SekineRisa」を開設。メイクや美容系の動画を中心に投稿を始め、人気を博す。現在はさまざまなチャネルに活躍の場を広げ、SNSの総フォロワー数は200万人超。

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