美人に見える顔にはいくつかの特徴や条件があるといわれています。顔の横幅と縦の長さのバランス、各パーツの配置・大きさ、左右の対称性など、その条件は大まかに挙げても6つほどあります。各条件の詳細をWクリニック福岡院の市村 先生に教えていただきました。

監修・取材協力：市村 祐馬 先生（Wクリニック福岡院）

美人に見える顔とは具体的にどのような条件なのか、一つひとつ解説していただきました。

あなたの魅力を引き出すヒントとして役立ててください。

顔全体の理想的なバランスは、縦を3等分、横を5等分し、それぞれが均等になっていること。これが顔の黄金比といわれています。⁽¹⁾

詳しくはイラスト（図）をご覧ください。

フェイスラインは、「顔の輪郭」のこと。頬や耳の下あたりからあごにかけてのラインを指すのが一般的です。

フェイスラインは、絵画でいう額縁にあたります。絵と額縁がマッチしていると、絵の美しさが引き立つように、フェイスラインが美しいと顔の美しさもいっそう引き立ちます。

顔のこめかみから頬にかけて「オージー（Ogee）カーブ」と呼ばれるＳ字のなめらかな曲線があり、若さと美しさの象徴といわれています。

オージーカーブ（オージーライン）、Eライン^※、フェイスラインを合わせて3ラインと呼ぶこともあります。

※Eライン：横から見たときの鼻先から顎にかけてのライン。鼻先、唇、顎が1本のライン上にあることが美しい顔の条件といわれる。

この3ラインが整っている顔は美しく、好印象をあたえるといわれています。⁽¹⁾

目、唇、鼻筋など各パーツの美しさも重要です。

例えば目は、まつ毛の生えぎわを基準にして「縦:横＝1:3」が理想的な大きさのバランスといわれています。大きさのバランスに加え、丸く大きく、うるおいがあることも目が美しいとされるポイントです。

唇の理想的なバランスは、厳密にいうと上唇1：下唇1.618とされてきましたが⁽¹⁾ 、ここ数年では当てはまらないバランスも人気になっています。具体的には、上唇1:下唇1、または上唇1:下唇2といった比率です。

唇の形の美しさがより引き立つよう、血色がよくツヤやうるおいがある唇をキープすることも大切です。⁽¹⁾

鼻は一直線なEラインができる高さで鼻筋がまっすぐ、そして冒頭でも紹介したように顔の縦幅を3等分したときの真ん中（中顔面）に配置されているのが理想です。ただし、鼻はわずか数ミリの変化でも全体の印象が大きく変化するため、美しさの定義が難しいパーツです。そのため、一概に定義するよりは、その人の骨格に合ったナチュラルな高さや鼻筋であることが美しい鼻といえるでしょう。⁽²⁾

顔が左右対称であれば、美しく整った、清潔感ある印象を与えられます。

しかし、完璧な左右対称は自然界にないため、あまりにも左右対称すぎる顔立ちは違和感を与えてしまうこともあります。

非対称（アシンメトリー）のパーツが増えるほど、見た目に違和感が生じるのです。

肌に、潤い（肌表面の角層の水分量が十分で、適度な皮脂がある）やハリ（コラーゲンや、肌に柔軟性を与えるとされるエラスチン、ヒアルロン酸などの働きで表皮が支えられている）がある、キメが細かく整っている、毛穴が目立たないといった質感の美しさも重要です。⁽³⁾

さらに、青白さがなく、適度な血色の良さがあってニキビ跡などの色ムラがないといった色調も美しさのポイントになります。⁽³⁾

スキンケアやメイクなどの日々のセルフケアはもちろん重要です。それに加えて美容医療を取り入れると、より美人顔に近づきやすくなるでしょう。

メスを使わない美容医療をスペシャルケアの一環として取り入れる人も増えてきています。例としては以下が挙げられます。

※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません

• 注入治療（ヒアルロン酸注射、ボツリヌス注射）
• 照射治療（HIFUなど）
• 糸による治療（スレッドリフトなど）
• 外用治療（ケミカルピーリングなど）
• 内服薬治療

なかでも、多様なお悩みにアプローチできる「ヒアルロン注射」について、市村 先生に教えていただきました。

私たちの体内に広く存在する物質であるヒアルロン酸を体組織に注入する施術です。

・ヒアルロン酸注射でアプローチできるお悩み^(1),(4),(5)

注入する際は、硬さや材質の違う種類のさまざまなヒアルロン酸製材を、部位やお悩みに合わせて使い分けます。上図のようなお悩みがある方は、まずはクリニックを受診し、気になっているお悩みを相談してみてはいかがでしょうか？

参考文献
(1)古山 登隆:解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法:メディカルレビュー社.2020
(2)室 孝明:美容皮膚医学 BEAUTY.2023.6(3):28-37
(3)谿 雄祐:肌の魅力に関する意識構造の年代間、性別間比較.2018
(4)一瀬 晃洋:美容皮膚医学 BEAUTY.2020.3(1):22-27
(5) KM Kapoor,et al.:Clin Cosmet Investig Dermatol.2021;14:1105-1118