結婚が決まったプレ花嫁さんが気になるのは、何と言っても結婚式、なかでもウエディングドレスのことではないでしょうか。選んだウエディングドレスに似合う体型を手に入れるためには、ブライダル美容医療が有効なことも。ウエディングドレスのライン別に、特徴や似合う体型、おすすめの美容医療の施術についてご紹介します。
※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません

監修・取材協力:

土屋 すなお 先生(すなおクリニック 院長)

須藤 香菜さん(MIRROR MIRROR 表参道店 サブマネージャー )

Aラインの特徴や似合う体型

Aラインとは、ウエストからなだらかに広がるアルファベットのAの形のドレスです。
日本人の体型にあいやすく、身長、体型に関係なく体にフィットして、体のラインが綺麗に見えます。流行に関係なく、人気の高いドレスです。

Aラインドレスは背中が大きく開いているものも多いため、二の腕や背中の肩甲骨のラインを重点的にケアされると、より美しくドレスを着こなすことができます。

Aラインを選ぶ方におすすめのブライダル美容医療:

「脂肪冷却治療」「ビタミンA配合クリーム」「外用治療(ケミカルピーリング)」「医療脱毛」「レーザー治療」など

二の腕の太さが気になる方には、多くのクリニックで導入されている「脂肪冷却治療」という方法があります。脂肪冷却治療」では、気になる部位を冷やして脂肪細胞の数を減らすことで、部分的に細くすることができます。同様に、背中の余分な脂肪も脇やバストの上にある余分な脂肪も、脂肪冷却治療によって減らせます。(1)

二の腕のブツブツが気になる方は、「ビタミンA配合クリーム」や「外用治療(ケミカルピーリング)」という治療方法があります。(2)二の腕のブツブツは、皮膚の角質が角化して起こります。毛孔性角化症など、体質による場合が多いので根治が難しいのですが、ビタミンA配合クリームやケミカルピーリングなどで一時的にきれいにすることは可能です。定期的に治療を受けることでかなり改善が期待できます。(2)

背中をきれいに見せたい場合には「医療脱毛」も選択肢のひとつです。背中のニキビ跡に関しては、色素沈着と赤みが残っている場合が考えられます。色素沈着であれば、ビタミンAやハイドロキノンによる治療、赤みがある場合は「レーザー治療」という方法があります。(2)いろいろな治療を複数受けたい場合は、治療と治療の間を空けなければならないものもあり、医師に相談をして治療計画を立てることが大切です。

プリンセスラインの特徴や似合う体型

プリンセスラインとは、Aラインよりボリュームがあって、腰元からふわっと広がるお姫様のようなドレスです。

甘い雰囲気で、小柄な方でも華やかに見えます。肩幅のある人、デコルテが気になる方でも、下半身にボリュームがあるので、バランスがとりやすいデザインです。写真映えがするので大きな結婚式会場などでも映えます。

プリンセスラインのドレスでは、下半身は隠れることになります。したがって、Aラインドレス同様、二の腕や背中の肩甲骨のラインをケアすることが大切です。

プリンセスラインを選ぶ方におすすめのブライダル美容医療:

「脂肪冷却治療」「ビタミンA配合クリーム」「外用治療(ケミカルピーリング)」「医療脱毛」「レーザー治療」など

上半身のシルエットを整えたい方には、やはり「脂肪冷却治療」がおすすめです。部分痩せ治療の選択肢としては「脂肪吸引」や「脂肪溶解注射」もありますが、ダウンタイムがあったり効果が出にくいこともあるため、ブライダル前には「脂肪冷却治療」が受けやすい治療かもしれません。二の腕やバストの上、脇の下、背中など、気になるところを細くできます。(1)

その他、「医療脱毛」で気になる背中のうぶ毛をきれいに処理することもできますし、シミやそばかすは「レーザー治療」できれいになります。(2)また、ニキビ跡の色素沈着や赤み、二の腕のブツブツなどは「ビタミンA配合クリーム」や「ケミカルピーリング」で薄くなっていきますが時間がかかることもあるので、時間に余裕を持って治療しましょう。(2)

マーメイドラインの特徴や似合う体型

マーメイドラインとは、一番タイトなシルエットで、ヒップ下までは体にそったデザインで、ヒップ下から徐々に広がり、人魚のようなシルエットのドレスです。
どちらかといえば身長の高い方におすすめで、華奢な方より女性らしい体型の方におすすめです。

マーメイドラインのドレスを選ばれる方は、ウエストライン、ヒップラインを綺麗に見せることでドレスを着こなすことができます。

マーメイドラインを選ぶ方におすすめのブライダル美容医療:

「脂肪冷却治療」「高周波(ラジオ波)による照射治療」など

ウエストや下腹部の脂肪には、「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があります。(3)
皮下脂肪の場合は「脂肪冷却治療」ですっきりさせることができます。自分の指で脂肪をつまんでみてつまめたらそれは皮下脂肪です。下腹部、ウエストまわり、背中の皮下脂肪は、「脂肪冷却治療で部分的に脂肪細胞を減らしてすっきりさせることが可能です。(1)内臓脂肪については、漢方薬やエクササイズが有効です。

ヒップのタルミを改善するためには、筋肉を付けてハリを出すのも重要ですが、部分的に脂肪冷却治療で脂肪を落として美しいヒップラインを作ることもできます。(1)受ける順番や空ける期間など、必ず医師に相談し、時間的な余裕を持って治療を受けましょう。

※監修医師の臨床経験に基づく
※併用治療の有効性・安全性、またどれくらい期間を空けるか等は検証されておりません

スレンダーラインの特徴や似合う体型

スレンダーラインとは、ウエストからストンと落ちるワンピースのようなデザインを指します。腰から下は締め付けもないので、ボディラインがわかりにくく、お洋服の延長のようなデザインです。細身ではありますが、身長がある人にはもちろん、小柄な方でもヒールを履いて、着こなせるデザインです。

スレンダーラインのドレスの場合は、デザインによってはまんべんなく体のラインが見えるため、太もも、ウエストラインを細くして、ヒップラインを整えてあげることが大切になってきます。

スレンダーラインを選ぶ方におすすめのブライダル美容医療:

「脂肪冷却治療」「ビタミンA配合クリーム」「外用治療(ケミカルピーリング)」「レーザー治療」など

ウエストや太もものラインが気になる場合は、先ほどからご紹介している「脂肪冷却治療」が有効です。気になる部位だけを冷やして脂肪細胞の数を減らすことで、部分痩せが可能です。リバウンドもしにくく、ダウンタイムもほとんどなく、脂肪を減らすことができます。(1)ただし、脂肪ではない筋肉の部分には効果がないので、脂肪かどうかの見極めも必要です。

ほかのドレス同様に、二の腕のブツブツが気になる方は「ビタミンA配合クリーム」や「ケミカルピーリング」、シミやそばかすには「レーザー治療」を検討されるとよいでしょう。(2)

エンパイアラインの特徴や似合う体型

エンパイアラインは、スレンダーラインと似たボリュームですが、ウエストラインが違い、胸下から切り替えになっているドレスです。切り替え位置が高いので、身長が低い人でもバランスがとりやすいのが特徴です。ウエストの締め付けがないので、マタニティの人にも選ばれます。体のラインやくびれはまったく見えません。

エンパイアラインのドレスでは、体のラインが強調されることはないので、二の腕と背中を重点的にケアするとよいでしょう。

エンパイアラインを選ぶ方におすすめのブライダル美容医療:

「脂肪冷却治療」「ビタミンA配合クリーム」「外用治療(ケミカルピーリング)」「レーザー治療」など

二の腕や背中など、上半身のシルエットを細く見せたいと思っている方におすすめなのは、やはり「脂肪冷却治療です。脂肪冷却治療は、気になる部位を冷やして脂肪細胞そのものを減らす方法です。(1)狙った部位の脂肪が減るので、効果がわかりやすいのも特長です。(1)バストの上の脂肪や、脇の下など、運動ではなかなか落としにくい部分も痩せられます。(1)

その他、しみ、そばかす、ニキビ跡などは「レーザー治療」などを用いてきれいにすることができます。(2)また二の腕に出やすい、角質が角化したブツブツは、「ビタミンA配合クリーム」や「ケミカルピーリング」で根治までには至らなくともきれいな状態にすることが可能です。(2)

妊娠中の方は、必ず医師に相談をしてから治療を受けるようにしましょう。

ミニ丈の特徴や似合う体型

ミニ丈とは、ロングではなく膝上のデザインで、肌の露出が一番多いタイプのドレスです。

披露宴とイメージを変えて二次会用として選ばれることが多く、身長に関係なく着やすいデザインです。脚が見えても爽やかに着こなしやすい小柄な方におすすめです。

ミニ丈のドレスを選ばれる場合は、脚をケアすることが大切になります。特に、膝から下が見えることになるため、膝まわりのお肉や足首のくびれを気にされる方が多くいます。

ミニ丈を選ぶ方におすすめのブライダル美容医療:

「脂肪冷却治療」「電磁波治療」など

脚をきれいに見せたいという方は、まずむくみのケアを。そして冷えを改善することで、体の代謝がよくなり、脂肪がたまりにくくなります。(4)もちろん、エクササイズなどで筋肉をつけることも大切です。

そして、太もも、膝周りの脂肪には「脂肪冷却治療で脂肪細胞を減らすのが近道でしょう。(1)脂肪冷却治療の後は、筋肉に働きかけて引き締める「HIFEM(高密度焦点式電磁)」や「筋刺激装置(EMS)」などの電磁波治療で仕上げをすると、脚のラインをさらに美しくすることが可能です。(5)

袖のあるデザインのウエディングドレスを着るときの注意点

「ロングスリーブ」や袖にボリュームのある「ボリュームスリーブ」のドレスを選ばれる方も多くいます。二の腕が気になるので隠したいという理由で選ばれることもあるようですが、袖のデザインによっては二の腕を目立たせるため注意が必要です。

「ロングスリーブ」や「ボリュームスリーブ」のドレスを選ばれる場合は、二の腕をより意識する必要があるかもしれません。

ウエディングドレス選びに悩んでいるプレ花嫁さんへ

ウエディングドレスの形によって、ケアをする部位はさまざまです。ジムやエステに通ったけれどなかなか成果が出ない、結婚式までにどうしても体型を整えたい、そんな悩みを解決するために美容医療を活用される方は少なくありません。

短期間で効果的に結果を出せるのが美容医療の良いところではありますが、美容医療でも結果が出るのに時間がかかるものもあります。時間的な余裕を持って治療計画を立てるようにしましょう。

ドレス選びで大切なことは、妥協をせずに自分が心の底から着たいと思うドレスを選ぶこと。自分の体型には合わないかもしれない、周りの人の反応が気になるといった理由で理想のドレスを諦めてしまうと、大きな後悔につながることもあるでしょう。

最近では、着たいウエディングドレスの写真を持って、美容クリニックを訪れる方もいらっしゃるそうです。着たいドレスが決まったら、さらにそれが似合うボディを目指して、二の腕、背中、お腹など気になる部位について、一度医師に相談してみるとよいかもしれません。

よりハッピーな結婚式当日を迎えるために、憧れのドレスにあわせた体型づくりを頑張っていきましょう!

 

参考文献
(1)中野 俊二:Bella Pelle.2018.3(4):14-19
(2)安田 利顕,漆畑 修:改定10版 美容のヒフ科学:南山堂.2021
(3)厚生労働省「eヘルスネット」メタボリックシンドロームを予防する食事・食生活
(4)福岡 知子 他:日本臨床生理学会雑誌.2022.52(2):87-93
(5)宮田 成章:イチからはじめる美容医療機器の理論と実践 改訂第2版:2021

監修・取材協力

すなおクリニック院長 土屋 すなお 先生

すなおクリニック院長 土屋 すなお 先生

東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部付属病院形成外科入局後、国立がん研究センター東病院形成再建外科、都内美容外科・美容皮膚科非常勤勤務を経て、2016年に京都女性医師美容外科・美容皮膚科 すなおクリニックを開院。日本形成外科学会認定専門医、NHPインターナショナル認定機構メディカルサプリメントアドバイザー、アラガン社認定ボトックス施注者資格、アラガン社ジュビダームビスタ施注講習受講修了、アラガン社ジュビダームビスタバイクロス施注講習受講修了。痛みやダウンタイムなどの負担を抑えながら高い効果を得られる治療を行う。「やりすぎない」ことを大切にし、客観的に見て自然で調和のとれた容貌、自然な若々しさ、健やかな表情を目指し、治療に当たる。

すなおクリニック

住所:〒600-8004 京都市下京区四条通寺町西入奈良物町375 京都四条ビル3F

MIRROR MIRROR 表参道店 サブマネージャー 須藤 香菜

MIRROR MIRROR 表参道店 サブマネージャー 須藤 香菜

花嫁様からの信頼が厚いドレスコーディネーター。2014年から現在まで約1,000組以上の新郎新婦の衣装選びを担当。ドレスセレクトにとどまらず、自身が資格を持つヘアメイクコーディネートの提案にも定評がある。

MIRROR MIRROR 表参道

住所:〒107-0061 東京都港区北青山3-9-3表参道393 1-2F

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