メソセラピーとも呼ばれる脂肪溶解注射は、注射するだけで施術が完了する手軽さが人気の部分やせ治療です。顔などの小さな部位に適した治療ですが、「注射だけで本当に効果があるのか」「適している部位はどこなのか」といったさまざまな疑問もあるのではないでしょうか。

脂肪溶解注射について、注射でやせる仕組みから用いられる成分、治療の注意点まで、分かりやすく解説します。

脂肪溶解注射とは?

脂肪溶解注射は、皮膚の下に少量の薬剤を注入し、内部の脂肪を分解させて皮下脂肪を減らす治療です。

顔などの小さな部位に効果を発揮しますが、効果には個人差があるため、複数回の注射が必要になることもあります。メスを用いた治療ではなく、比較的ダウンタイムが短いため、人気の部分やせ治療のひとつです。

脂肪溶解注射に用いられる成分

ひと口に脂肪溶解注射と言っても、含まれている成分はさまざまで、作用メカニズムも異なります。下記に代表的な成分をご紹介します。

代表的な成分①:ホスファチジルコリン

ホスファチジルコリンは、レシチンとも呼ばれ、卵黄や大豆に含まれている成分です。皮膚の下に注射することにより、徐々に脂肪を分解し、脂肪の排出を促します。使用実績が豊富な成分ですが、他の脂肪溶解注射に比べて注入部位が腫れやすく、その点はデメリットと言えるでしょう。

代表的な成分②:デオキシコール酸

デオキシコール酸は、胆のうから分泌される胆汁酸の一種で、脂肪を分解する働きを持っています。分解された脂肪は、静脈やリンパ管を通じて自然排出されます。しかし、注入した部位に炎症反応を引き起こすため、赤みや腫れ、かゆみなどの症状が出る可能性があります。

代表的な成分③:植物抽出成分

一部の脂肪溶解注射には、植物や海藻から抽出した天然由来成分が有効成分として含まれているものもあります。脂肪分解作用だけでなく、引き締め効果やリンパの循環作用があり、治療後の腫れやむくみ対策にも役立つと考えられています。

脂肪溶解注射で注意すべき点やデメリット

脂肪溶解注射を受けるにあたり、治療の効果だけでなく、注意点やデメリットも事前に知っておきましょう。

脂肪溶解注射が向いていない部位がある

脂肪溶解注射は、顔の頰やアゴ、まぶたの脂肪などの小さい箇所に適した治療です。そのため、お腹や二の腕、太ももなど、範囲が広い部位は、治療ができなくはないものの、向いていないと言えるでしょう。また、範囲が広いほど多量に注射する必要があり、費用や時間もかかってしまいます。大きな部位を治療したい場合は、他の選択肢も検討してみるとよいでしょう。

腫れが出る可能性がある

一部の成分には、腫れを引き起こしやすいものがあるため、治療を受ける際は、事前に医師から使用する成分やリスクについてよく説明を受けておくことが大切です。また、治療後に内出血が起きる可能性もあります。ダウンタイムが全くないわけではなく、軽度にあると考えておいた方がよいでしょう。

まとめ

頬のお肉や二重あごなど、小さな部位に適している脂肪溶解注射。注射を打つだけという手軽さが人気ですが、適さない部位があることや軽度のダウンタイムがあることも覚えておきたい注意点です。ご自身が細くしたい部位にあった治療であるか、医師とよく相談した上で、治療を受けることをおすすめします。

部分やせ治療は、脂肪溶解注射の他にも、脂肪吸引や脂肪冷却治療、熱照射治療といったさまざまな種類があります。他の治療とも比較した上で、ご自身に合った治療を選ぶことが大切です。

監修

KUMIKO CLINIC 院長 下島 久美子 先生 KUMIKO CLINIC 院長 下島 久美子 先生

KUMIKO CLINIC 院長 下島 久美子 先生

金沢医科大学卒業。杏林大学第一内科入局、内科医として大学病院、一般病院にて臨床経験を積んだ後、都内某美容クリニックに入職し、レーザー治療、注入療法の美容医療全般を学び美容皮膚科医としての臨床経験を積む。2014年、日比谷・有楽町に自身のクリニックを開院し、現在に至る。日本内科学会認定医、サーマクール認定医、アラガン社ボトックス・ヒアルロン酸注入指導医。患者様に提供する美容医療は、自分自身で体験し評価する。メスを使わない痩身治療とメスを使わない自然で美しい若返りを叶える注入治療の2つの治療を得意とする。