顔の中央に位置する鼻は、美しさや印象を大きく左右する重要なパーツです。近年、鼻の外科手術後にヒアルロン酸注入治療で輪郭やほかのパーツとのバランスを整え、顔全体の美しさ(トータルビューティー)を追求する方が増えています。

本記事では、Zetith Beauty Clinicの鉄 鑠 先生と守屋 亜妃 先生に、外科施術と注入治療の組み合わせによる魅力※1 や、理想の美しさを叶えるためのポイントについて詳しくうかがいました。

※1:併用治療の有効性・安全性、またどれくらい期間を空けるかなどは検証されておりません

監修・取材協力:
鉄 鑠 先生(Zetith Beauty Clinic / 医療法人社団 SUNSET 理事長)
守屋 亜妃 先生(Zetith Beauty Clinic 銀座院)

医師に聞いた!美しい鼻のポイント

まずは、鼻整形のニーズや美しい鼻の条件について、鉄先生にうかがいました。

年代・性別を問わず高まる「鼻整形」のニーズ

鉄先生:
鼻の美容整形は、かつては「高い鼻にする」ことが主な目的でしたが、現在は自然な仕上がりが求められています。※2 手術を希望される方の主な年代は、20代から30代半ばくらいです。(1) しかし昨今は、「若いころは諦めていたけれど、今ならやってみたい」と、エイジングケアの一環として鼻の手術を検討される40代、50代の方も増えています。

Zetith Beauty Clinic / 医療法人社団 SUNSET 理事長 鉄 鑠 先生

また、特筆すべきは男性の増加です。以前は女性がほとんどでしたが、現在は男女比が半々に近づいています。顔の印象を決めるパーツとしての鼻の重要性が認識されているのでしょう。※2

※2:監修医師の臨床経験に基づく

「美しい鼻」の条件とトレンド

美容外科医の視点から鼻を評価するには、正面と横、二つの角度から見る必要があります。

正面から見たときの美しい鼻の条件は、以下の三つです。(2)

  • 鼻筋がなめらかで、まっすぐ
  • 鼻の横幅(小鼻の幅)と目頭の距離(内眼角間距離)がほぼ等しい
  • 鼻の穴が広がりすぎず、正面から見えにくい
美しい鼻の条件

顔の中で唯一、前方へ突出するパーツである鼻は、横から見たバランスも大切です。横から見たときの美しさは、鼻単体ではなく、おでこや唇との「角度」のバランスによって決まります。具体的には、以下の二つの基準を満たすと、洗練された美しい鼻に見えると考えられています。(2)

  • Nasofrontal angle(おでこから鼻の付け根、鼻先へとつながるラインの角度)= 115~130°
  • Nasolabial angle(鼻先から鼻の下、上唇にかけての角度)= 男性:90~100°/女性:100~110°
鼻単体ではなく、おでこや唇との「角度」のバランスによって美しい鼻に見える

単に鼻を高くすればよいわけではなく、ほかの部位との調整が重要です。(3)

昨今は「忘れ鼻」とよばれる、主張しすぎず自然で洗練されたデザインが好まれます。(2) トレンドも大事ですが、「ご自身の顔立ちに調和しているかどうか」が、最も重要なポイントです。

理想の「美鼻」を目指すための外科治療の選択肢

鼻のお悩みは「小鼻」「高さ」「鼻先」など多岐にわたります。引き続き鉄先生に、それぞれのお悩みに適した代表的な外科治療を解説していただきました。

小鼻の広がりを改善したい=小鼻縮小術

笑ったときに小鼻が広がる、鼻の穴が横に広がって見えるといったお悩みには、小鼻の一部を切除して縮める「小鼻縮小術」が適応になります。

小鼻の広がり方や皮膚の厚みによって、鼻の穴の内側と外側、どちらを切るか判断します(両方を行う場合もあります)。(4),(5)

鼻先の丸みを改善したい=鼻尖形成術・鼻中隔延長術

「鼻尖形成術」とは、余分な脂肪などの軟部組織を取り除き軟骨を縫い寄せて鼻先をシャープにする手術です。ただしアジア人の鼻は、鼻先に厚い皮膚や脂肪が乗って、丸くなっているケースがほとんどです。

そのため、単に脂肪を取り除き、縫い縮めるだけでなく、鼻腔(鼻の中の空間)を左右に仕切る壁=鼻中隔を延長する「鼻中隔延長術」で土台をしっかりつくり、皮膚をテントのように持ち上げる工夫が必要です。(6),(7)

鼻筋を通したい、高くしたい=隆鼻術

シリコンプロテーゼや自家組織などを皮膚の下に入れることで、鼻筋の輪郭をくっきり見せたり、高さを足したりできます。

皮膚の下に何を入れるかでだせる高さが変わります。高い鼻をつくる場合は、シリコンプロテーゼや肋軟骨(ろくなんこつ:肋骨と胸骨をつなぐ軟骨)などの丈夫なもので土台をつくります。一方、耳介軟骨(じかいなんこつ:耳のカーブを形成する軟骨)のような強度の弱いものでは、あまり高さはだせません。(8),(9)

鼻の穴の見え方を改善したい=鼻中隔延長術

鼻の土台となる鼻中隔を延ばす「鼻中隔延長術」が候補となります。

肋軟骨や耳介軟骨などの自家組織を移植して鼻先を下方向に延ばすことで、鼻先の角度を調整し、鼻の穴を見えにくくできます。(10) いわゆる「ぶたっぱな」にお悩みの方にも適しています。

鼻筋を細くすっきり整えたい=鼻骨骨切り幅寄せ

鼻の土台となる骨自体を削って幅を狭める手術です。正面から見るとすっきりとした細い鼻筋をつくることができます。(11)

複数の鼻の外科治療を組み合わせる「鼻フル」

近年、SNSなどでよく「鼻フル」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。これは「鼻のフルコース手術」の略で、複数の鼻の手術を一度に行うことを指します。

鼻は「小鼻」「鼻先」「鼻筋」といった複数のパーツが複雑に連動してつくられています。そのため、一箇所だけを修正すると、ほかのパーツとのつながりが不自然になったり、かえってバランスの悪さが目立ったりすることがあります。(3)

そこで、鼻筋の高さ、鼻先の角度、小鼻の幅などをトータルで整えて、正面はもちろん、横や斜めから見ても美しいバランスの鼻にすること、これが「鼻フル」の魅力です。

「機能改善」も美容外科の重要な役割

近年の鼻の美容整形では、見た目だけでなく機能の改善も重視しています。

そもそも鼻は呼吸をするための器官です。鼻中隔湾曲症※3 などで呼吸がしづらかった方が美容整形手術をする際に、鼻の中の構造も一緒に整えることはよくあります。(12) その結果、「鼻がキレイになっただけでなく、息がしやすくなった」と喜ばれることも多いです。

機能回復と美容の壁を越え、ワンストップで両方のお悩みを解決できるのが、現代の鼻整形の魅力です。

※3:鼻中隔が曲がっていて、鼻づまりなどの呼吸障害を引き起こす原因となる疾患

メッシュやオステオポールなどを使う場合はリスクに注意

「切らない鼻整形」として、メッシュ素材やオステオポール(球状の医療材料)を鼻先に挿入する手術が、「手軽にできる」と広まっています。

短期的にはよくても、将来的に感染を起こしたり、皮膚が薄くなって素材が飛びだしてきたりといった深刻なトラブルにつながるケースがあります。一度入れて癒着すると、修正手術で取り除くのが非常に困難です。(13),(14)

現段階では、リスクの高い異物を使わず、自身の肋軟骨などの自家組織を用いた手術を強く推奨します。

鼻の外科施術のあとはヒアルロン酸注入治療を希望する人が多い?

鼻の外科手術で理想の鼻を手に入れたあと、ヒアルロン酸注入治療でさらなる美しさを追求することも可能です。ここからは、注入治療を担当する守屋先生にお話をうかがいました。

鼻の外科治療とヒアルロン酸注入治療の組み合わせの魅力

守屋先生:

鼻の手術の経過観察中、「鼻がキレイになったら、今度はほかの部分が気になってきた」とおっしゃる方は少なくありません。鼻という顔の中心が整ったことで、相対的にあごの小ささやおでこの平坦さに目が行くようになるのでしょう。※4

ヒアルロン酸注入の最大の魅力は、ダウンタイム※5 がほとんどなく、直後から変化を実感できる点です。外科手術のような大きな負担をかけずに、顔全体のバランスを整えられます。

※4:監修医師の臨床経験に基づく
※5:施術後から回復までの期間のことで、施術前の生活を取り戻せるまでの期間

Zetith Beauty Clinic 銀座院 守屋 亜妃 先生

お悩みとして挙げられやすいパーツ・部位

鼻の治療後に注入治療でアプローチすることが多い部位は以下の通りです。

Eライン(あご・唇)

Eライン(エステティックライン)とは、横顔の美しさの指標となる鼻先とあご先を結んだ線のことです。(15)

アジア人は骨格的にあごが小さく、また後退していることが多いため、鼻を高くしただけではEラインが整わないことがあります。(16) そこで、あごにヒアルロン酸を注入して少し前にだすと、横顔の印象が整います。

また唇のバランスも重要です。一般的に上唇と下唇の厚さの比率は1:1.6程度(下唇が厚め)が黄金比とされますが、日本人の場合は1:1程度のバランスが好まれる傾向もあります。(17),(18) 鼻の下(人中)の長さとのバランスを見ながら、唇にボリュームを持たせると、Eラインをより美しく整えられます。

フェイスライン

加齢とともにこめかみや頬が痩せてくると、フェイスラインがゴツゴツしてきます。ヒアルロン酸で凹みを補填するように整え、自然な丸みを帯びた滑らかな卵型に整えると、中央にある鼻の美しさがより際立ちます。(2)

鼻の治療後に注入治療でアプローチすることが多い、フェイスラインのお悩み

おでこ(額)

おでこが丸くなると、光が中央に集まり、顔に立体感と若々しさが生まれます。おでこから鼻にかけてキレイなS字カーブをつくると、横顔の美しさも整います。(2)

鼻の治療後に注入治療でアプローチすることが多い、おでこのお悩み

鼻の外科施術後、ヒアルロン酸注入治療を受けるタイミングは?

鼻の手術直後は腫れやむくみがあり、顔全体のバランスが一時的に変わっています。そのため注入治療を行うのは、ある程度腫れが落ち着く、術後1カ月くらいからをおすすめしています。※6

※6:監修医師の臨床経験に基づく

信頼できるクリニック選びとカウンセリングのポイント

最後に、これから鼻の整形や注入治療を検討している方に向けて、鉄先生と守屋先生からクリニック選びのポイントをうかがいました。※7

長期経過と機能面への配慮を確認する

鉄先生:
クリニック選びで症例写真をチェックされる場合、半年後、数年後といった長期の経過があるかどうかが一つのポイントです。

手術は「家を建てること」に似ています。見た目だけでなく、見えない部分の骨格や構造、機能面まで整っていて、長期間崩れない鼻を作れるかどうかが重要です。家を建てるのに精密な設計図が必要なように、鼻の手術でも見えない内部構造を正確に把握しなければなりません。そのためには、CTスキャンなどの検査機器が整っていることが必須条件です。

そういったところがしっかりしたクリニックであれば、安心して任せられるでしょう。

カウンセリングでは「全体バランス」の視点を

守屋先生:
私たちは、患者さんが気にされているパーツだけでなく、顔全体のバランスを見て、治療の提案をしています。「鼻だけ」を見るのではなく、あごやおでこ、輪郭も含めたバランスを考えた治療計画を立ててくれる医師を選ぶことが、理想の自分に近づく近道です。

韓国での手術を検討している方へ

鉄先生:
最近は韓国で手術を受ける方も多いですが、一番の課題は「術後のトラブル対応」です。

万が一、感染や血流障害などのトラブルが起きた際、すぐに診てもらえる環境がないことは大きなリスクとなります。美容医療は決して安価ではないため、金額もクリニック選びの大きなポイントになりますが、安全面をおろそかにしてはいけません。「何かあったときに、すぐに駆け込める主治医がいる」という安心感は何にも代えがたいものがあります。

※7:監修医師の臨床経験に基づく

あなたの“理想”に近づくために!まずは医師に相談してみませんか?

鼻の外科手術は、顔の印象を大きく変える力を持っています。そして、そこにヒアルロン酸注入治療を組み合わせると、さらに洗練されたバランスを手に入れることも可能です。

「自分にはどんな施術が合っているのかわからない」「手術までは怖いけれど、話だけ聞いてみたい」という方も、まずはカウンセリングに足を運んでみてはいかがでしょうか。

経験豊富な医師に、あなたの理想を叶えるための最適なプランを質問してみましょう。

参考文献
(1) ISAPS「Global Survey 2022: Full Report and Press Releases」
https://www.isaps.org/media/ju3juwsk/2021-global-survey-press-release-japanese.pdf (参照 2025-11-21)
(2) 古山 登隆: 解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法:メディカルレビュー社. 2020.
(3) 室 孝明: 美容皮膚医学BEAUTY. 6(3): 28-37. 2023.
(4) Yang J, Dai CC, Yu BF. : J Craniofac Surg. 36(3): 952-955. 2025.
(5) Rohrich RJ, Avashia YJ. et al. : Plast Reconstr Surg. 146(6): 1259-1267. 2020.
(6) Cui D, Zheng Z, Sharjeel A, Guo J. : Aesthet Surg J Open Forum. 7: ojaf043. 2025.
(7) Da Arm Kim, Jae Yong Jeong, Sang Ha Oh: Arch Aesthetic Plast Surg. 20(3): 140-147. 2014.
(8) Ma JG, Li X. et al. : Chin Med J (Engl). 128(19): 2679-81. 2015.
(9) Ahn J, Honrado C, Horn C. : Arch Facial Plast Surg. 6(2): 120-3. 2004.
(10) Hwang NH, Dhong ES. : Facial Plast Surg Clin North Am. 26(3): 331-341. 2018.
(11) Mowlavi A, Wilhelmi BJ. et al. : Eplasty. 2019 Apr 1: 19: e9.
(12) Parrilla C, Paludetti G. et al. : Acta Otorhinolaryngol Ital. 33(3): 146-53. 2013.
(13) Hyun S, Cho SW, Baek RM. Facial Plast Surg. 38(2): 207-213. 2022.
(14) Eytan DF, Wang TD. Clin Plast Surg. 49(1): 179-189. 2022.
(15) 大慈弥 裕之: 美容皮膚医学 BEAUTY. 4(11): 19-24. 2021.
(16) Enlow, D. H., & Hans, M. G. "Essentials of Facial Growth". WB Saunders Company. 1996.
(17) 古山 登隆: 美容皮膚医学 BEAUTY. 4(11): 6-18. 2021.
(18) 加藤 聖子: 美容皮膚医学BEAUTY. 4(11): 50-57. 2021.

JP-AGNA-260014

監修・取材協力

Zetith Beauty Clinic / 医療法人社団 SUNSET 理事長 鉄 鑠 先生

Zetith Beauty Clinic / 医療法人社団 SUNSET 理事長
鉄 鑠 先生

2008年中国医科大学医学部卒業。2012年同学外科修士課程卒業。東京女子医科大学にて研修後、湘南美容外科クリニックを経て、2019年医療法人社団 SUNSETを設立し、Zetith Beauty Clinicを開院。美容外科のなかでもとくに難易度が高いといわれる鼻整形の分野で、数多くの手術経験を持つ。学会での発表も積極的に行い、常に最先端の知識と技術を追求している。

Zetith Beauty Clinic 銀座院

住所:東京都中央区銀座4丁目2-17 銀座111レジャービル13階

Zetith Beauty Clinic 銀座院 守屋 亜妃 先生

Zetith Beauty Clinic 銀座院
守屋 亜妃 先生

2017年⽇本⼤学医学部卒業。昭和⼤学江東豊洲病院、東京⼥⼦医科⼤学東医療センター⽪膚科などを経て、2020年Zetith Beauty Clinicに入職。コンプレックスから解放され、⾃信を取り戻すきっかけを美容医療でつくることを目指し、日々診療に携わっている。

Zetith Beauty Clinic 銀座院

住所:東京都中央区銀座4丁目2-17 銀座111レジャービル13階

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