唇は顔の中でも注目を集めるパーツの一つです。そして、唇は笑ったり、怒ったり、悲しんだりするときに、様々に形をかえ、人の感情を相手に伝える重要な役割を持ちます。艶があり、ふっくらとして、赤みを帯びた唇は人を惹きつけ、その人の魅力を引き立てる重要なアピールポイントにもなります。

そんな重要な唇ですが、非常にデリケートであり、トラブルが起こりやすく、ケアが難しい部位でもあります。その唇のトラブルの中でも、見た目年齢に影響を及ぼす縦じわで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ここでは「唇に縦じわがあらわれる原因」と「縦じわ」ケアに役立つ3つのポイントを紹介します。

唇の縦じわがあらわれる原因

唇に縦じわがあらわれるおもな原因は、乾燥、炎症、紫外線ダメージ、老化現象などがあります。それぞれどのように影響しているのか、詳しく見ていきましょう。

 

乾燥

唇には少数の皮脂腺はありますが、汗腺がありません。また、皮膚自体が非常に薄く、とてもよく動く部位であるため、乾燥しやすい状況下にあります。
 
特に空気が乾燥する冬場や、エアコンで空気が乾燥している室内では、唇の乾燥が進みやすくなります。
 
また、マスクをしていると、マスク内が蒸れることで唇の皮膚がふやけます。ふやけた唇はバリア機能が非常に低下しており、皮膚の水分が外に逃げやすくなったり、摩擦に弱くなったりしています。
 
唇を頻回に舐める癖がある人も、同様にバリア機能が低下しやすいので注意が必要です。

 

炎症

口紅などで唇が荒れたことがある方、元々アトピー性皮膚炎の体質がある方、原因はわからないけれど、いつも唇がヒリヒリしたり皮がむけている。という方は唇の炎症に注意が必要です。

唇に炎症が起こると、皮膚のバリア機能が急激に弱まり、前述の乾燥状態と同じ状況に陥ります。また、炎症による皮膚トラブルは自然に潤いが戻ることが難しく、長引くことも多くあります。

紫外線ダメージ

紫外線の影響を受けやすい場所です。しかし、意外と唇の紫外線対策は疎かになりがちです。

紫外線は皮膚の質感に関係するコラーゲンやエラスチンにダメージを与えます。長時間、対策せずに紫外線にさらされた唇は、ハリや弾力が減り、縦じわが増えてしまう可能性があります。

老化

年齢を重ねるにつれ、私たちの唇は少しずつ変形していきます。加齢とともに唇が横に広がり、上下の唇が薄くなる変化が知られていますが、特に下唇のボリュームが縮みやすく、見た目に影響を与えます。
 
また、唇だけでなく、口周りの変化も重要です。口周りの皮下脂肪が減少すると、口輪筋の動きが皮膚に直接伝わるため、口の周りに放射状のシワができます。
 
唇自体の変形と口周りの皮下脂肪量の変化により、より老けた印象を与えてしまいます。

 

唇の縦じわケアの3つのポイント

唇は毎日こまめにケアすることが最も重要です。自分でできる唇の縦じわケアのポイントをしっかり押さえて、健康的で艶のある唇を保ちましょう。

唇の縦じわケアのポイントは「保湿」「スクラブ」「紫外線対策」の3点です。

唇ケアのポイント(1)保湿

唇ケアの基本中の基本は保湿です。保湿・保護機能をもつリップクリームやリップ美容液を利用して、唇のうるおいを保ちましょう。

保湿力の高いセラミド、コラーゲンやヒアルロン酸などが配合されたリップクリームやリップ美容液がおすすめです。

唇は非常にデリケートな部位です。自分に合わないな。と思う製品はすぐ使用を中止しましょう。

唇ケアのポイント(2)スクラブ

唇が乾燥して皮がめくれるような状態があれば、角質除去作用のあるスクラブをやさしく塗って、余計なカサカサの皮膚を取り除きましょう。

スクラブを使用する前には、軽く唇を湿らせ、適量のスクラブを指にとりやさしくマッサージします。スクラブがなじんで滑らかな感触になったら、しっかりと洗い流しましょう。

スクラブケアが終わったら、保湿成分の配合されたリップ美容液を塗って唇にうるおいを与えましょう。仕上げにリップクリームを使い、水分を閉じ込めることも忘れずに。

なお、スクラブは唇専用のものを使ってください。唇用のスクラブの多くはシュガースクラブや天然成分の優しいものがほとんどです。しかし、使用方法を間違うと、ケア自体が唇トラブルの原因になることもあるので過度に摩擦をするようなことは避けましょう。

唇ケアのポイント(3)紫外線対策

唇を紫外線から守ることは、非常に重要です。

唇には紫外線カット効果のあるリップクリームなどをこまめに塗り、唇の周りにも日焼け止めを忘れずに塗ってください。帽子をかぶる・日傘をさすなどの紫外線対策も併せて行ないましょう。

まとめ

唇は、その人の印象にとても大きな影響を与える重要なパーツです。唇を美しく健康的に保つことは、その人の魅力を上げコミュニケーションを円滑にします。しかし、皮膚が薄くデリケートな唇のケアは意外と難しいものです。
 
縦じわが気になる場合は、保湿や紫外線対策を心がけ、定期的にスクラブで角質ケアをしましょう。
 
また、セルフケアを試みても唇の縦じわの改善が見られない場合は、皮膚の炎症などが潜んでいる可能性もあるため医療機関にご相談ください。
 

監修

秋葉原スキンクリニック 院長 堀内 祐紀 先生

東京女子医科大学医学部卒業。東京女子医科大学皮膚科学教室入局後、都内皮膚科・美容クリニック勤務を経て、2007年秋葉原スキンクリニック開設。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本脱毛医学会理事。日本皮膚科学会・日本美容皮膚科学会・日本レーザー医学会・日本抗加齢医学会・日本香粧品学会所属。Allergan Medical Institute Japan Trainer(アラガン認定トレーナー)、Aケア協会アドバイザー。保険治療だけでなく美容治療を各種取り揃え、さらに肌を良くしたい!という気持ちを叶えるために、エビデンスのしっかりとした治療を、自信を持って届ける。