何歳になっても憧れるのは、潤いとツヤのある滑らかな肌――。こうした美肌づくりに役立つ成分はたくさんありますが、中でも耳にすることが多いのが「ヒアルロン酸」。

ヒアルロン酸入りの化粧品はもちろん、「飲む」ヒアルロン酸や、「貼る」ヒアルロン酸なども注目を集めています。また美容医療では、“肌質改善”を目的としたヒアルロン酸注入も登場!同じヒアルロン酸でも、その使い方によって効果は違うのでしょうか?

今回は、ヒアルロン酸の持つ特徴やその効果について、秋葉原スキンクリニック 院長 堀内祐紀先生に詳しく解説していただきました。

ヒアルロン酸ってどんな成分?

保水性や潤いのイメージ画像
――そもそもヒアルロン酸とは、どのような成分なのでしょうか?
 
ヒアルロン酸は優れた保水力を持つ成分です。人間の体内に元から存在する成分であり、肌の土台となる細胞と細胞の間で水分を蓄え、肌の潤いやハリ、弾力を保つために役立っています。
 

「飲む」ヒアルロン酸の効果

――「飲む」ヒアルロン酸の効果について、教えてください。
 
ヒアルロン酸を含むサプリメントやドリンクを「飲む」ことは、肌にとって悪いことではないと思います。実際に、ヒアルロン酸含有製品を摂取して肌の水分値が上がったという試験データもあります。
 
しかし、美しい肌の基本は、普段の食事や睡眠、毎日のスキンケアです。こうしたサプリメントなどに頼るのではなく、美容や健康のためのベーシックなケアを欠かさないことが、肌のために最も大切なことです。
 

「塗る」ヒアルロン酸の効果

塗るヒアルロン酸のイメージ画像
――ヒアルロン酸配合のスキンケア化粧品にはどのような効果がありますか?
 
市販のスキンケア化粧品に含まれているヒアルロン酸は、分子サイズが大きいため、角質層には浸透せず肌の表面に残ります。「低分子ヒアルロン酸」と呼ばれるものがありますが、それでも実際は分子サイズが大きく、肌には吸収されません。
 
ヒアルロン酸を肌に塗ることで表面の保湿感を演出できますし、ヒアルロン酸には優れた保水力があるので、潤いのヴェールのような役割で肌を包み込み、肌の水分を閉じ込めるために役立ってくれます。
 
しかし、ヒアルロン酸を塗ることが真の意味で肌の潤いの改善につながっているかというと、そうではないように思います。
 
――“塗るヒアルロン酸注射”と呼ばれている製品もありますが、どのような効果があるのでしょうか?
 
“塗るヒアルロン酸注射”と呼ばれるリップグロスには、ペプチドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの成分が複合的に配合されており、唇をふっくらさせる効果があります。あくまで塗るものなので注射ではありませんが、ヒアルロン酸も配合されているため、ぷるんと潤った唇が演出できます。
 
ただし、その効果は一時的なものです。唇への「ヒアルロン酸注入治療」のように、効果を持続させることはできません。
 

「貼る」ヒアルロン酸の効果

貼るヒアルロン酸を試している女性の画像
――“貼るヒアルロン酸”もありますが、どのような効果が得られますか?
 
パッチ上にヒアルロン酸でできた細かい針がついた「ニードルパッチ」と呼ばれる化粧品が近年登場しています。
 
これらは、角質層に物理的に刺激を与えることで肌の代謝(ターンオーバー)を促したり、ヒアルロン酸が角質層の中で浸透することで保湿感を演出したりといった効果が期待できます。
 
しかし、浸透するのは角質層までです。小じわには効果が見込めるかもしれませんが、ニードル化粧品だけで深く刻まれたシワを改善するのは難しいでしょう。
 

美容クリニックでの「ヒアルロン酸注入治療」の効果

ヒアルロン酸注入治療の施術を受ける女性の画像
――美容クリニックで受けることのできる「ヒアルロン酸注入治療」とはどんな治療ですか?
 
ヒアルロン酸注入治療は、主に顔のシワやたるみの改善に用いられる治療です。ほうれい線など顔の様々な場所に注入することができ、化粧品では改善の難しい深いシワやたるみを改善します。また、唇のボリュームアップや、あごやフェイスラインを整える際にも用いられます。
 
――「ヒアルロン酸注入治療」の肌への効果は?
 
実は、肌質改善を目的としたヒアルロン酸注入治療が新しく登場しました。肌質改善を目的としたヒアルロン酸注入治療は、1回の治療で肌の保水性(潤い)を長時間持続させることができます。
 
また、肌に水分が蓄えられるため、ハリや弾力感の向上も期待できます。顔や首の小じわを改善し、なめらかな肌を目指すこともできます。
 

ヒアルロン酸注入製材の種類・注入方法・持続効果(例)

ヒアルロン酸注入製材の種類・注入方法・持続効果(例)の表の画像
※アラガン・ジャパン販売の代表的なヒアルロン酸注入材シリーズの例
 
――肌質改善を目的にしたヒアルロン酸注入治療は、どのように行われるのでしょうか?痛みはあるのでしょうか?
 
肌質改善のヒアルロン酸注入治療では、ごく細い注射針を使ってヒアルロン酸を少しずつ真皮内に注入していきます。顔全体はもちろん、首にも注入が可能です。麻酔クリームを塗ることも可能ですし、注射の中にも麻酔用リドカインという成分が入っているので、完全な無痛ではないものの、痛みは軽減されています。
 

同じヒアルロン酸でも、使い方で効果は変わる

――先ほどお伺いした「塗る」「貼る」ヒアルロン酸と肌質改善の「ヒアルロン酸注入治療」の最も大きな違いは何ですか?
 
肌質改善を目的とした「ヒアルロン酸注入治療」では、真皮にヒアルロン酸を注入します。一方で、化粧品は角質層までしか浸透することができません。そのため、効果に大きな違いが生まれます。
 
――同じヒアルロン酸でも、使い方によって効果はさまざまですね。
 
皆さんが求める理想の肌は、「潤いのある肌」や「ハリやツヤのある肌」だと思います。
 
ヒアルロン酸は、「飲む」「塗る」「貼る」といったさまざまな方法がありますが、最短で理想の肌を手に入れる方法が、美容クリニックで受ける「ヒアルロン酸注入治療」だと私は考えています。
 
「潤いのあるツヤ肌」を今すぐ手に入れたい!という方は、ヒアルロン酸注入治療という選択肢を検討されてみてもよいかもしれません。
 

監修・取材協力

秋葉原スキンクリニック 院長 堀内 祐紀 先生 秋葉原スキンクリニック 院長 堀内 祐紀 先生

秋葉原スキンクリニック 院長 堀内 祐紀 先生

東京女子医科大学医学部卒業。東京女子医科大学皮膚科学教室入局後、都内皮膚科・美容クリニック勤務を経て、2007年秋葉原スキンクリニック開設。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本脱毛医学会理事。日本皮膚科学会・日本美容皮膚科学会・日本レーザー医学会・日本抗加齢医学会・日本香粧品学会所属。Allergan Medical Institute Japan Trainer(アラガン認定トレーナー)、Aケア協会アドバイザー。保険治療だけでなく美容治療を各種取り揃え、さらに肌を良くしたい!という気持ちを叶えるために、エビデンスのしっかりとした治療を、自信を持って届ける。