横顔は意外と人から見られる機会が多いため、人の印象を決める要因のひとつと言っても過言ではありません。

しかし、横顔は、鏡や写真で見る正面の顔と異なるので、自分では横顔がどう映っているのか判断するのはむずかしいものです。

今回は、横顔を美しいと感じる条件や基準、そして横顔美人になるためにできることを医師に解説いただきました。

監修・取材協力:今泉 明子 先生(医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長)

横顔美人の特徴・条件

横顔美人の特徴や条件には複数の要因があります。

インターネットなどではよく「Eライン」の有無が注目されていますが、実は横顔美人を構成する1つのポイントでしかなく、Eラインだけが横顔の美しさを決める条件ではありません。

詳しく解説しましょう。

顔の縦幅が均等な3分割になっている

横顔美人の条件として大切なのが、顔の縦幅が均等な3分割になっているかという点です。

「おでこの生え際から眉まで」「眉から鼻の下」「鼻の下からあご先」が、1:1:1の比率になっていると、人は美しいと感じます。

しかし、日本人は一般的にあごが短い傾向があるので、1:1:0.7でもよいといわれています。1:1:1の比率よりも少しかわいらしい印象に感じるそうです。

横顔が凸レンズのような曲線を描いている

横顔美人の条件として、横顔が凸レンズのように滑らかな曲線を描いているかも重要とされます。

具体的には、顔を横から見たときに、おでこに丸みがあり、鼻が高く、あごが引っ込んでいる状態が理想です。

そのため、額に丸みが少なかったり、鼻が低かったり、あごが出すぎている顔立ちは、横顔美人の条件から遠ざかってしまいます。

首とあごの境界線がはっきりしている

横顔美人を考えるうえで、首とあごの境界線がはっきりしていることも大切です。

首とあごの境目がはっきりしていると、輪郭(フェイスライン)が美しく、また小顔に感じます。

逆をいえば、顔と首の境目が曖昧だと、顔が大きく見えてしまうので、横顔美人と感じにくい顔立ちとなってしまうため注意が必要です。

オージーカーブ(頬のなめらかなS字カーブ)がある

横顔美人の条件としては、オージーカーブがあるかも重要度が高いといえます。

オージーカーブとは、顔のこめかみから頬にかけて存在する曲線のことです。

オージーカーブがあると、横だけでなく斜めから見たときにも美しい顔となります。

1. オージーカーブとは

建築やデザインの世界で理想的とされている「S字のなめらかな曲線」のことです。

オージーカーブは、人が美しいと感じる曲線であるため、こめかみの丸みと頬のふくらみが立体的だと、美人と感じやすくなります。

また、オージーカーブは、若さや美しさの象徴ともされていますので、オージーカーブのある顔立ちは、年を重ねても若々しく感じさせます。

Eライン(鼻先と唇とあご先をつないだライン)がある

横顔美人の基準としてよく挙がるのが、Eラインです。

アメリカの歯科医師が1954年に提唱した「Eライン(エステティックライン)」を指します。

Eラインとは、鼻先と唇とあご先をつないだラインのことです。このラインが一直線、もしくは、唇が少し内側に入るバランスが、理想的な横顔といわれています。

歯並びが美しい

横顔美人の条件としては、歯並びも重要です。

出っ歯や受け口といった歯並びが悪いと、口元やあごの形に影響し、横顔の印象を左右してしまいます。

歯並びが崩れるのは、成長期の骨格の変化はもちろん、加齢が原因になっている場合もあります。

歯並びを歯科矯正などで整えると、Eラインを美しくして、横顔をきれいにするすることにもつながるでしょう。

Eラインやオージーカーブはある?横顔美人セルフチェック

横顔美人かどうかを判断するには、自分の顔のバランスを知ることから始めましょう。

スマートフォンで横顔の顔を撮影し、写真加工アプリなどを使ってグリッド線を引くと簡単にチェックできます。写真は誰かに撮影してもらうのがおすすめです。

また、Eラインは、人差し指の側面やペンなど、まっすぐなものを鼻先とあご先に当てるだけ簡単にチェックできます。

唇が触れるか触れないかくらいであれば、ベストなEラインです。アジア人は唇が触れない人が多い傾向にあります。

これらのセルフチェックはあくまで目安なので、気になる人は美容クリニックなどで医師に診てもらいましょう。

Eラインやオージーカーブなどのバランスを整えたい…!横顔美人になるためにできること

美容医療や歯科矯正で整える

横顔美人に近づくために有効な手段としては、美容医療と歯科矯正の2つがあります。

※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません

美容医療のなかでもメスなどを用いる外科手術(切る美容医療)は、一番大きな変化を期待できるでしょう。代表的な施術としては、あご骨切りやシリコンプロテーゼ挿入などが挙げられます。

しかし、ダウンタイムや費用面に不安があるという方には、ヒアルロン酸注入治療(切らない美容医療)がおすすめです。

鼻筋や唇の形を整えたり、あごに高さを出せたりするので比較的手軽にEラインやオージーカーブを作れるでしょう。

そして、歯科矯正でEラインからはみ出る口元を後ろに下げる方法などもあります。ただし、あごの小さい人だと、歯列だけではなく、あご自体を整える必要があるかもしれません。

横顔美人を目指すなら信頼できる医師に相談を!

横顔美人に近づくために、美容医療を検討するなら、自分がどうなりたいかのイメージを明確にするのが大切です。

美しくなりたい、若く見られたい、モテたいなど、抽象的でもかまいません。いずれもイメージしにくいという人は、好きな芸能人の顔を挙げてみましょう。

カウンセリングでなりたいイメージや好みの顔を医師に伝えた際に、あなたに必要な治療に加え、不必要な治療を提案・アドバイスしてくれる医師がおすすめです。

人は気になる部分だけに意識を向けがちです。自分が必要だと思い込んでいる治療が、客観的にみれば実は必要ないということもあります。

カウンセリングを通じて、自分の魅力を生かした治療を提案してくれる医師は、信頼できるといえるでしょう。

美容医療は、美容院に行ったり筋トレをしたりするのと同じで、きれいになることでポジティブな気持ちで毎日を過ごすための方法の一つです。

かまえすぎず、まずは相談するという気軽な気持ちでクリニックを訪れてみてはいかがでしょうか。

参考文献
今泉明子:成功する顔 しない顔 人生を劇的に好転させる究極の美顔術.サンライズパブリッシング,2022

監修・取材協力

今泉スキンクリニック 院長 今泉明子先生

医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長 今泉 明子 先生

聖マリアンナ医科大学卒業後、同大学院 にてアトピー性皮膚炎に対する抗アレルギー薬の効果について研究し、博士号取得。その後、日本赤十字医療センター 皮膚科にて勤務。2003年、最先端の美容医療を学ぶため渡米。再生医療の研究で有名なニューヨーク ワイル・コーネル医科大学(皮膚科)にてDr.Granstein教授に師事し、米国大手化粧品メーカーとの共同研究に携わる。2007年、米国から帰国後、東京ミッドタウン皮膚科形成外科クリニックNoage(ノアージュ)の院長に就任。『ヒアルロン酸注射』『ボツリヌス注射』などの注入治療をはじめ、レーザー治療、育毛治療などさまざまな治療における幅広い対応力から、政財界・芸能界の多くの著名人からの信頼を集める。

医療法人青泉会 今泉スキンクリニック

住所:〒106-0032 東京都港区六本木7-18-8 第III大栄ビル6F

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